安藤緩太「叢雲 むらくも」
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コミュニティセンターは地域の人たちの交流を生む場所、そのきっかけを与えてくれる場所であると考える。しかし、従来のコミュニティセンターは室に機能が収まっており、世代や目的の壁を超えた交流が生まれにくい。そこで室の解体を行う。高低差のある床と柱による空間の分節により空間を再定義し、施設利用者自身が活動場所を見つけ、出会い、新たな交流が生まれる。様々な活動が交わり合うことで、新たなコミュニティを構築する。
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従来のコミュニティセンターの主な形態に着目する。
室に機能が収まる形態ではそれぞれが独立して存在し、大きな空間の中に機能が点在する形態では活動の「場」自体は共有しているがそれぞれの関係性は希薄である。これを踏まえ、室にとらわれた活動に関係性を持たせるために室の解体を行う。高低差のある床と柱によって空間を分節することで、室の枠組みを超えて活動が混じり合い、新たなコミュニティが構築される。
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グリット状に細分化された空間の中に動線と活動場所が混在する。多目的エリアでは、運動やイベントなどの中規模の活動が行われるほか、子供が遊んだり、本を読んだりするなど、まさに多目的に利用される。設備機器であるキッチンは各フロアに点在させ、施設利用者の活動の幅を広げ新たな交流を生むきっかけをつくる。
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中央の吹き抜けは上下階をつなぐ。吹き抜けは1F多目的エリアで行われるイベントなどの様子を観覧する、観覧スペースとしても利用される。施設東側の小道と2Fのテラスには、コミュニティセンターの活動が屋外へと展開され、まちに賑わいをもたらす。
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住宅街に馴染む立面計画とする。
敷地東側に位置する小道は地域住民のための動線であり、コミュニティセンターの活動が屋外へと展開され、通りかかった人がふらっと立ち寄るきっかけをつくる。
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講評:彼のテーマである室の解体がプログラムと呼応し、交流を生む新しいコミュニティセンターのあり方を提案ができている。課題文の多目的室をエリアととらえ中央に配置、広場のように扱い、町と解体された居場所をつないいだ操作は見事。(仲條)